第2章 1 つ目の要点 (黄色のマークをクリックすると脚注が読めます)
でもそのまえに、皆様「IT」っていったいなんでしょう?
「コンピュータを使ってなんかやること?」「インターネット・テクノロジーの略?」
いいえ、ITとは「インフォメーション・テクノロジー」日本語に訳せば「情報技術」。
これまで独立していた一台一台のパソコンや、小さなローカル・エリア・ネットワークを互いに接続することで、個々のデータをひとかたまりにし、巨大な集合知(個人ではなく集団全体としての知恵)を作り出す技術のことです。
このITを可能にしたのがインターネットという存在です。
インターネットはそれまでつなぐことの出来なかった、様々なメーカーの異なるプロトコル(通信の約束事)のネットワークとネットワークを結ぶ技術のことです。
まあ、このへんについての詳しいことはWikipediaに譲ることにし、私がインターネットを一言で表すとすれば「つなぐ力」のことです、ということになるでしょうか。
今後ITは、IOT(internet of things;モノのインターネット化)に進むと言われています。
IOTの世界では自動車や自宅、製造設備、電気・水道・ガスなどのインフラなどなど「すべてのモノ」にセンサーが付き、インターネットと繋がることになります。
現在のところ、交通・自動運転・ショッピング・スマートハウス・ヘルスケア・農業・インフラ(橋やトンネル、高架)メンテナンスなどの場面でIOTが活用されると予測されています。
具体的例で申し上げますと
交通ではMaaS(車を所有せず、使いたいときだけお金を払って利用するサービス)が可能になります。
行き先を決めれば様々な交通機関を自動で一発予約、自宅に迎えに来た無人タクシーに乗って、最適化されたルートで渋滞無しで駅に到着、そのまま新幹線で移動、降りた駅に迎えに来ていた無人タクシーでまたも渋滞無しで目的地に到着。なんてことが乗り換え時間や改札無しで可能になリます。
住環境では、スマートハウス。家電をスマホでコントロールしたり電気などエネルギーの使用量を最適化。体調に合わせた食事が自動で準備され、健康で長生きできる温度環境が整った住まいが提供されるといいます。
衰退がいちじるしいと言われている日本の農業でもIOTが活躍すると言われています。
農作物の状態を様々なセンサーでチェックしながら最適のタイミングでの肥料をあげたり
、ドローンとの組み合わせで必要なときだけ農薬を無人でラクラク散布できたり、ロボットも動員しての収穫作業など、最低限の人力で最適な収穫を得ることが可能になります。
また、橋やトンネル、高架などのインフラも24時間センサーが監視して、老朽化をすばやくキャッチ、重大事故が起きる前に補修することも研究されてます。
IOTってなにか遠い先のお話にも聞こえますが、インターネット環境がどんどん高速化し、5G(第5世代移動通信システム;速度10Gbps遅延1/1000秒)が行き渡ることで現実のものになると言われています。
さらにインターネットはヒトにもつながると言われています。
ヘルスケアの分野では、入院せずに社会生活を送っている患者さんの状態をモニタリングするセンサーの記録が電子カルテに記録され、健康状態が主治医に直結されます。容態が急変する予兆を事前に把握し、命を救う事が可能になるのです。
そんな世界を変えつつあるITにおける日本の立ち位置ついて考えてみたいと思います。
2016世界経済フォーラム(WEF)の世界ITレポート(The Global Information Technology Report)によるIT競争力の国際ランキングは以下の通りです。
1位 シンガポール
2位 フィンランド
3位 スウェーデン
4位 ノルウェー
5位 アメリカ
日本はGDP(国内総生産)世界3位の経済大国なわけですが、ITの世界ではランク外
の10位。
就業者におけるIT人材の割合はイギリスの5.2%に対して日本は1.8%・・・
日本ってももしかするとIT後進国??はたしてこれで将来大丈夫なんでしょうか??
ちなみにIT立国を目指す国々としてかつてイスラエル、インドが有名でしたが、現在はエストニア・アルメニア・ルワンダなどの小国が必死になっています。
特にエストニアはすでに行政サービスが99%電子化されていて、ハンコもサインもなくあらゆる行政サービスが受けられるそうです。
日本ではハンコはもちろん、名前や住所を何回も書かねばならないというのに、、、
つまり、これまで「ものづくり力」で世界をリードしていた日本ですが、世界の潮流がITに向かっている昨今、結構まずいことになっている。というのが実情のようです。
最後までお読みくださりありがとうございます。
お子様の夢を叶えるプロスタキッズの体験教室のご紹介はこちらです。